Low Magic Age クラス/プレステージ関連
 (2024.02.11)


 ※ゲーム全体の概要はこちら

 ※d20ゲームルールに関する詳細はこちら


〇プレステージクラスの概要

 他のd20、NWN1/2ともかぶる話になるが、LMAにはd20のシステム自体の未経験者も多いので以下はかなり基本的な点から簡単に述べる。
 まずは基本的な点だがプレステージクラスは「上級職」と説明されることがあるが、レベルアップ時に新たなクラスのレベルを得る「マルチクラス」で取得するクラスである。混同しやすいが、AD&DやWizardry等の「キャラ作成時に能力値が高ければ選択できる上級職」とは別物である。また、LMAの成長テンプレート(ガーディアン、エレメンタリスト等)や、AD&D2ndのクラスキット(BG1,2など)、5版(BG3など)のサブクラスのような、既存クラスのバリエーションとは根本的に別物であり、キャラ新規作成時に選択することはできない。
 3.Xeのマルチクラス全般についてはNWN2ページで述べているが、3版系や5版系のマルチクラスは、AD&DのBGやPoRのように最初からファイター/クレリック等を選択するのではなく、キャラクターlvが1lv目にFtr, 2lv目にClrを取得する(上げる)といった形のもので、2lv以上でないとマルチクラス自体ができない(へんてこな選択ルールがないでもないが、既出のCRPG版には関係ないので略す)。
 そしてプレステージクラスは、ベースクラスと異なり、取得するために前提条件(BAB、技能ランク、特技など)があるので、ほとんどは2lvよりはかなり高くならないと取得できない。プレステージを目指すためにベースクラスでBAB、技能、特技等を成長させ、条件が整った次のレベルアップでプレステージクラスを取得するという流れになる。

 通称「上級職」などといっても取得しただけで強くなるとは限らない。プレステージの何のメリットがあるかといえば、ベースクラスの組み合わせでは得られない特殊能力が得られたり、ベースクラスの非常に特定の組み合わせ(兼業とか)についてベースだけで再現するよりは少しは成長が緩和されたりする。単に取得しただけでベースクラスよりも「強く」なるとも、まして取得条件について払った代償に相当するものが何も考えずに得られるとは限らない。
 例えば一見ベース能力を底上げする(という面についてここでも紹介する)ものについても、ベースクラスを伸ばすのに対してメリットばかりとは限らない。ベースが術者系やPal, Mnkなどクラスレベルに直結する能力がある場合は無論だが、Ftrでも(例のよくある「HFO」を貶める類の3.XeのPnP系の解説には非常に頻繁に「Ftrのクラス自体を4lvをこえて伸ばすメリット、あるいはFtr自体最初から取得するメリットがない」等と書いてあるが)ことLMAでは、戦闘系の特技がかなり充実している(かなり偏重している、ともいえる)ため、Ftrを伸ばすことによる膨大な特技習得機会を喪失してもいいのかというのも考えどころである。


〇取得ルール等

 前提条件について、これはかなり頻繁に誤解されているが、必要技能が「ランク」で示されている場合、能力値やアイテムでの修正後の値ではなく、ポイントでランクを取得した数値が必要である。
 例えば「8ランク」が前提条件になっている場合、(1ポイントで1ランク取得できるクラス技能であれば)8ポイントをつぎ込む必要がある。d20デフォルトではlv+3ランクまでを取得できるので、8ランクが必要なプレステージクラスを取得するには、キャラクターレベルが最低5lv必要ということになる。能力値が高かったりアイテムで修正されていたとしても、この取得可能レベルが早まることはない。
 ルールの箇所でも説明しているが、本来のd20の用語ではポイントをつぎ込んで取得した点数が「技能ランク」、それに対して能力値などの各種の修正を加えた後の値は「技能修正値」だが、どういうわけかLMAでは(原語の時点から)修正後の本来技能修正値の方の値に対して「技能ランク」という語が使われている箇所がある。これが、プレステージの説明の前提条件の方の技能ランクが修正後の値を指していると受け取られ、上記の混乱の元となっていると考えられる。このような表示でd20の予備知識がなければ、ベースの技能ランクの方が必要とは全く気付かない可能性がある。これはLMAには他にもたまにあることだが、おそらく、制作側にはあまりにもd20のルールが当たり前になっているため、こういったミスがあると予備知識が全くないゲーマー(例えば日本人ゲーマー)には致命的に理解不能になる、という点に配慮が及んでいないのである。

 LMAは他の3版系のCRPGより技能の種類が遥かに多いため、前提条件のうち必要技能なども元ルールの再現度が高く、3.Xeやd20デフォに準拠しているものが多い。そのため、これらの元ルールを把握していれば混乱しにくい、ともいえるのだが、一方でLMAではそれらの技能の多くが「in dev」で機能していない。つまり、ゲーム内の実際問題としては現状、役に立たない技能に多量のポイントをつぎ込まないと取得できない。そもそも現在では機能する技能が少なくポイントが惜しくない(特にアリーナでは、大半の技能は使用機会がない)ともまた言えないでもないが、ここも代償が大きい点となっている。

 LMAでも説明欄やゲーム内ヘルプ(事典)でも、プレステージクラスは伸ばせるのは「10lvまで」と表示されている。しかしLMAでも、d20-SRDデフォルトのエピックルール(及びNWN1)と同様、キャラクターlvがエピック(21lv+)まで伸びると、プレステージも11lv以上に伸ばせるようになる。
 ところが、元ルールでは11lv以上はそれ以前とはかなり異なるルールが適用され各クラスごとに規定があるのだが、その部分についてはLMAの適用・再現はかなりしっちゃかめっちゃかである。それらについては後日追々述べてゆくかもしれない。


〇細部(他のd20ルール)に関する留意

 日本で流布されているのはLMAについて「d20」という正しい情報でなく、別物・別ライセンスゲームの「D&D」と言い切っている誤情報が殆である、と別箇所でも述べたが、こちらはもっと厄介なことに、ルール、特にプレステージクラスの前提条件や能力について、質問された際にPathfinderのルールを貼り、Pfを「元ルール」だとか、PfとLMAの差異点を「代替ルール」だとか「LMAが未完成なせいで再現されてない」だとか流布されていることがある。特に、”紙版”とやらのゲーマーを自称する者の方が、素で相互のシステムを混同して適用している例の方を頻繁に目にする。現にLMAのゲーム内で、逐一ルール解説ヘルプ(wiki)を参照できるにも関わらず、相違があることを確認もせずにPfの方を貼り付ける杜撰さは理解困難な域だが、おそらく、LMAのヘルプは翻訳が途中で止まっているため、最初から全く参照しておらず、和訳の存在するPfに最初から飛びついているゲーマーが増えてきていると推測される。
 Pfについて、3版系で現在参照可能な和訳ルールだとか、NWN1/2の理解にも数値システムの概要部分はPfから把握できる、などとして紹介してきた当サイトにも原因がないわけではないのだが、Pfは概要の一般則については3版系として共通していても、特殊則の数々は異なるものも多く、特にルール末端の再たるもののプレステージクラスなどはd20-SRDやD&D3.Xeとは全く違う。一言で言えば、Pfはありとあらゆるクラス能力がインフレしている。あるプレステージをやけに繰り返し強クラスだとかLMAに実装希望だとか繰り返すがPf版(SRDの同名クラスより遥かにインフレしたもの)をLMA現状のクラスと比較している、といった話も多い。LMAにも、SRDデフォルトとは異なる他のd20派生ルールが実装されていることはあり、特に戦技周りの特技はPfから積極的に輸入されているが、他のクラスバランスをSRDのままに差し置いて一部クラスがPfのようにインフレする可能性は低い。貼られているのが明らかにPfの場合は無論のこと、自称”TRPG””紙版”経験者の言うことには(CRPGのみのプレイヤーよりもかえって余計に)注意が必要である。


〇各クラス

 NWN2記事で説明しているものについては、主にその記事との差異を挙げるので、そちらの記事も参照されたい。


・ドワーフディフェンダー

 D&D3.XeのDMGのHJ和訳では「ドワーヴン・ディフェンダー」だが、このクラスはプレステージではクラス名が唯一和訳が間に合っているものの、なぜか「ドワーフディフェンダー」になっている(dwarvenは機械翻訳や他ゲームの和訳では単に「ドワーフ」になることがよくあるため、その影響と思われる)。
 例によってNWN2とだいたい同じだが(前提特技については特技実装の問題からやや異なり、LMAが字面上は元ルールに近い)、NWN2では「防御の構え」(Defencive Stance)の能力値ボーナス(Str+2, Con+4)が、魔法の「強化ボーナス」扱いだったので魔法装備や呪文と重複しなかったのに対し、LMAではこの能力値ボーナスは元ルール同様に累積し、上乗せした値になるので若干だが強力である。
 LMAでは他の前衛クラスに特技選択肢が多いなど強めであるため、ドワーフディフェンダーはNWN1/2以上に突出した強さはないが、堅実なクラスである。LMAではハウスルールオプションでクラスの種族制限を外せるので(このオプションは敵強化などのペナルティーは特になく選択できる)他種族でも取得できる。例えばPfの似たクラス、ストールワート・ディフェンダーは「種族ドワーフ」の前提条件がないが、このオプションでLMAでも同様に他種族が取得できる。


・Mystic Theurge

 アドベンチャーモードの南東の方のダンジョンに「ミスティック シーアージの寺院」というカタカナ表記のものがひっそりと建っているにも関わらず、こちらのクラス名の方は翻訳パッチの中断より後だったため訳されていない。3.5eの方の概要についてはNWN2記事のクラス追加の頭の方で述べている。ついでにNWN1にも2にもデフォルトでは(バグなどが理由で)存在しない。
 すなわち、2種類のキャスター(秘術+信仰)の呪文能力が「同時に」伸びていくクラスである。3.Xeのマルチクラスルールでは、2種のキャスターをベースクラスだけをそれぞれ伸ばすと、当然クラスレベルが半分ずつになるので大幅に能力が遅れるが、それを緩和することで、デュアルキャスターを使用可能とする。緩和されるだけで、それぞれについてシングルキャスターよりは遥かに成長は遅れており、秘術+信仰のデュアルキャスターになったからといって何ができるかは、自分で考えなくてはならない。

 なお、「”紙版”では使えるスペルlvの低レベルスロットを信仰と秘術で共用できる能力が有るが、このゲーム(Low Magic Age)は未完成・不完全なので再現されていない」という情報が拡散されているが、元の3.Xeや本来のLMAの元ルールであるd20-SRDのミスティック・シアージにそんな能力など無い。それは例によってPfとの混同である。
 つまり、結局のところd20-SRD、またそれを再現したLMAでは、このプレステージクラスには、呪文能力の伸びが緩和される以外の能力はまったく無い。となれば、LMAに限ると、その有用性はPnPや他のD&D/d20ゲームより大きく落ちる。まず、レベル上限のないアリーナでは、高lvにさえ上げれば両キャスターの最高呪文レベル能力は得られるため唯一の利点が著しく削がれる。どのみちクラスレベル20lvまで取得すれば呪文能力は打ち止めになり、術者lvに関してはミスティック・シアージを入れた方がベースクラスのみよりは高くなるものの、LMAでは特に高lvではクラスlvや術者lvでなく「キャラクターlv」やそのtier(10lvごとの倍数)が計算に使われる局面が多い。Wiz等を伸ばすことによるボーナス特技、信仰系クラスの特殊能力の伸びを考えても、必ずしもミスティック・シアージが有利とは限らない。一方、レベル上限があるアドベンチャーでは、仮にアドベンチャーの最高レベルである40lvまででは両方ベースクラスをある程度伸ばしても余裕があり、ミスティック・シアージは修得スピード自体が早くなる面はあるが、最終的なデュアルキャスターを考えるにあたって必須とは限らない。無論アドベンチャーでの限定されたレベル範囲内でのビルドを考える場合、他に選択肢がない場合もあるだろう。


・Dragon Desciple

 ハーフドラゴンテンプレートの能力、Strなどの能力値増強や、その他些細な特殊能力を取得するクラスであるが、NWN1/2では省略されていた肉体武器(牙・爪)や、呪文関係能力などが再現されている。呪文能力は、d20デフォルトの「能力上昇相当の呪文スロットボーナスが加わる」であり、Pfの同名クラスのような(また、他の術者系プレステージのような)「ベースの術者クラスのlvに加算したかのように呪文能力が上がる」ものとは全く異なる点は注意が必要である。
 NWN1/2では他にベース能力値を上げる手段・能力値自体の可能な上限が限られているので、Str+8などの能力値増強が猛威をふるったことはそちらの記事で記載している。が、LMAでは(オプションによるが)10lvのtierごとにも能力値が上がったり、最初からStrがえらく高い種族を選ぶことができたり、特にアリーナではレベル上限が無かったりアイテムの能力値増強なども著しくインフレーションするので、NWN1/2ほどは突出したStr取得手段とは限らない。
 物理と呪文どっちつかずのうち、どちらかといえば高Strを生かした近接戦闘系であり、特にLMAでは肉体武器が、近接では武器を持っていても追加で1回攻撃可能であり、LMAではlvに伴って肉体武器の威力が上がる(オプションでon/ofできるがデフォルトではonとなっている)点と、このクラスのStrの高さと相まって侮れない威力を持つ。追加肉体攻撃については命中ペナルティーが大きいが、LMAでは(元ルールでは本来クリーチャー用の)Multiattack《複数回攻撃》特技を取得して軽減することもできる。
 9lvと高クラスlvだが「翼」も獲得し(NWN1/2では特に無いか効果は無かった)移動しにくい地形を移動できるので、ターン制戦闘画面の移動、特に近接戦闘キャラとしてはかなり重宝する。
 総じて、下積み職の時点や初期クラスlvのうちはかなり微妙だが、NWN1/2同様、我慢して高lvまで伸ばすと侮れない能力の数々が得られる。ただし、これは元ルールから言えることだが、ドラゴンディサイプル自体のBABが「中」にすぎず、前提条件のためにキャスターのクラスlv(LMAではWiz/Sor等もBABは「中」であるものの)も最低1lv入れることになるので、意識してBAB「高」のクラスを20lvまでにある程度入れておかないと、(ルール解説ページに書いたように)20lvまでにBABが16に届かず、以後どんなにlvを伸ばそうが近接系なのに4回攻撃ができないという事態に陥るので、留意が必要である。


・Arcane Trickster

 アーケイン・トリックスターはNWN2記事で説明したように秘術/ローグの魔法盗賊クラスだが、LMAでもNWN2と同様のシステム上の冴えない問題を抱えたままであり、前提条件が急所攻撃+2d6、秘術呪文レベル3もd20デフォルトから変わっておらず、そのため呪文レベル9が使えるのがエピックlv前ぎりぎりになるなど厳しいクラスである点も変わらない。(なお掲示板やSNSのLMAの話題で前提が秘術呪文レベル「2」などと流布されていることがあるが、それはPfである。)LMAではアリーナではレベル上限はなく、アドベンチャーでも(設定によっては)上限はエピックlvにできるので呪文レベル上限については大きな問題ではないが、遅れは如何ともしがたく、NWN2同様、必要前提技能によるRog、秘術の両方の著しい遅れから、Rogとしても秘術としてもメインになることはできない。
 このクラスは急所攻撃が伸び、さらに、遠隔接触の一部呪文に急所攻撃が乗るという能力もLMAでは再現されている(他の3版系CRPGでは、例えばPathfinder: Kingmakerでも再現されているが、NWN2だとユーザーhakで改良しないと再現されない)。無論、遠隔武器で急所攻撃を行うこともできる。が、LMAのタクティカル戦闘は、後衛は前衛の壁の背後から射撃する、といった状況が多くなるため、遠隔や呪文ではなかなか急所攻撃が発生する状況にならないことも多い(単に他の相手と接敵している相手に対して攻撃すれば発生する、などと説明されていることがあるが、それはオクタヴィアもといPf:Kmや、5版との不正確な混同である)。近接だと意図的に挟撃を発生させやすいのだが、ヒットダイスがRogが1d6、秘術系とアーケイン・トリックスターがいずれも1d4で著しく低いため、前線に出るのはきわめて危険である。(Rogが1d8、秘術系とアーケイン・トリックスターが1d6などと全部1段高い値が流布されていることがあるが、それはPfである。)
 LMAでは遠隔Rog自体がそうだが、技能を生かせるアドベンチャーモードでの運用が主になると考えられる。秘術系の方をIntが高いウィザードをベースにした場合(なお、ソーサラーをベースにするとエピック前に呪文レベル9に追いつかなくなる)技能ポイントが潤沢になるので、盗賊系とクラフト系を兼業させるといったキャラ付けにはなるかもしれない。


・Blade Master

 ブレードマスターというクラスはそのままではD&D3.Xe、d20-SRDやPfのコアルールには無い。能力名や通称などとしてはより以前の版から出てくるため、他のRPGのクラスになっていることもある。このLMAでは、内容から見るとウェポンマスター(3.0eのSword and Fist (SnF)由来で元PnPではへなちょこデザインかつさんざんな末路のクラスだが、NWN1/2はじめD&D系CRPGでは妙な存在感が生じている)をベースに改変されていると思われる。しかし、元が酷いためもあって、LMAでは原型こそとどめているが改変は多い。

 なお、Blade Masterの名でD&D関連で検索すると、2023.3月現在、かのdandwiki.comが5版のBlade Masterクラスを載せているものが真っ先に引っかかってくる。同サイトには3.5eのプレステージのものもあるが、いずれもhomebrew(WotC公式でも、他社出版物d20ですらもない、wiki利用者の自作データ)である。*band関連記事でも触れたことだが、dandwikiは(homebrewでない公式データと自称している箇所含めて)信頼性のあまりの低さ、自作データのhomebrewコンテンツのあまりの質の悪さのいずれも、非常に悪名高いサイトであり、自分の検索に引っかかった場合は勿論、他者の引用を目撃した場合すらも、重々に細心の注意が必要である。言うまでもないが、上記dandwikiの3.5eプレステージとこのLMAのものは内容は全く異なっている。

 ともあれ、このLMAのBlade Masterを適当にSnFやNWN1/2のウェポンマスターと比較していくと、基本的に同様の、好意武器(favored weapon)をどれか選択し、主にその使用時に強化が得られるクラスである。
 元ルールやNWN1/2と比較すると、まず例の膨大な前提条件から《大旋風》が無くなっている。一方でSnFのウェポンマスターの大旋風の強化に関する特技は(NWN1/2等と異なり)再現されているので、後から大旋風を取得したっていいのだが(LMAでは、大旋風の前提や内容も3.Xeやd20-SRDデフォルトとは異なっている)そもそも強化されたとしても大旋風なんぞ最初から最後まで全部要らんというプレイヤーも多いだろう。
 一方でNWN1/2でこのクラスの主眼であった、クリティカル域や倍率が増加したり、それらが他のクリティカル関連の能力と累積したりする能力は、ウェポンマスター同様に残っている(Infinite Strike, Favored Weapon Masteryなど。なぜか能力の名前は変わったり、回数制限が導入されているものがある)。こちらを主な目的とするプレイヤーも多いであろうし、戦士系にとって(プレステージとしては珍しく)単純に能力の増強として価値がある。ただし、LMAはNWN1/2同様に3.5eやd20デフォに準拠してクリティカルが一切効かない敵もかなり多く(Pfや5版その他とは異なる)過信は禁物である。
 好意武器の武器熟練強化もウェポンマスターでは異常に過小評価されることが多かった能力だが、一部が武器開眼強化(ダメージ側の増大)に置き換わっている。LMAではtier(10lv刻み)ごとに開眼のダメージも増大してゆくため、Ftr特技の開眼の方と合わせて地味に強化はされる。ただしNWN1のようにエピックでさらに熟練ボーナスが増えたりはしないようである。みね打ち(Back-edge Strike, 殴打ダメージになる)、”後の先”の技(Poised Strike, 攻撃を遅らせるとボーナス)などの、これも地味だがいかにもそれらしい能力も加わっている。
 クリティカルの効かない敵にも能力の底上げが多く、必ずしも弱くはないが、おそらくNWN1/2以上に問題になるのは、lvに見合った好意武器の入手と思われる。アリーナではショップシステムが改変されて以来、単なる強化ボーナスアイテム購入にすら大量のグローリーポイントが必要となり、アドベンチャーではクラフトができるが、いずれも序盤はままならない。どんな種類の武器が入手できるかが「ドロップ次第の博打」になる時期が長く続き、上記の地味な強化が帳消しになり続けることも考えられる。


・Duelist

 デュエリストもd20デフォルトおよび3.5eのDMGに載っている基本的なプレステージクラスで、NWN2の実装についてはNWN2記事の方で述べている。
 一般にプレステージのアレンジが少なくないLMAだが、v0.91.61で追加されたデュエリストに関しては、ほとんどデフォルトルールとの差はない(例によって、掲示板や攻略サイトなどで、「”紙版”の元ルールと違う」「LMAが未完成なので実装されていない」という主張が見られるが、それらは和訳が存在しているPathfinderを、元ルールだと混同しているものである。Pfに比べると、d20デフォルトのDuelistは、軽装だけではなく全ての鎧で多くのボーナスを失う、精密打撃が対象でも能力面でも異なる等の大きな差がある)。NWN2と異なり、前提条件も元ルールのd20デフォルト通りになっているため、Brdの鼓舞の前提条件以外にはほぼ意味を持たない「芸能」と、v0.91.61時点のLMAではIn Devで全く機能していない「軽業」に技能をつぎ込まなくてはならない。
 以下、NWN2記事との比較面となるが、Improved Reaction(先手必勝)はデフォルトルール通り2lv以後、イニシアティブにボーナスを与えるものとなっており、ターン制のLMAでは意味を持っているといえる。
 クリティカル等を与え得る敵にしか効かないPrecise Strike(精密打撃)は、NWN2の高lvのMotBよりは多分に効く敵が多いが、それでも対象がかなり限られている点は過信できない(Pfに比べると極めて対象が少ないため注意)。しかし一方で、精密打撃は片手にしか武器が持てないため軽戦士では二刀流との比較が問題となるが、LMAには(ver0.91.61の現状では)エピック特技の完全二刀流が無い(オフハンドの攻撃回数は3回まで)。なので、二刀流と比較したPrecise strikeの立場は上がっている。
 また、デュエリストのACボーナスなどの多くの能力は軽装を含めて何らかの鎧を着ると発動しないが、秘術者用のローブであれば着ていても発動する(もっとも、これはMnkの能力の多くがローブを着ていると発動しないように変更されているのと同様、将来変更される可能性もある)。そのため、Wiz/Sor/Brdの秘術系いずれかをマルチクラスしてローブを着られるようにすると、ローブの分のアーマークラス(および他の能力)が得られるので有効である。秘術系を1lvのみ入れるのも手であるし、NWN2以上に魔法戦士との相性もよい。キャラクターlv制限のないアリーナでは、秘術(Wiz/Sor)魔法戦士系のキャラが魔法能力と基本戦闘能力を一通り伸ばした後は、鎧無しでの戦闘能力やイニシアティブへのボーナスなど生かせる面もある。一方で、後述のように、LMAのエルドリッチナイトの鎧・盾の秘術失敗率を軽減する能力は、デュエリストの能力は秘術云々に関わらず鎧を使用できないので、無駄となる点は留意する必要がある。
 また、アリーナでは際限なくlvと能力値が上がるため、軽戦士もDexボーナスAC上限のない鎧なしに至る(鎧の特殊能力を考慮しなければ)こともあるため、デュエリストの鎧なしの構想とも合致するともいえる(一方、上述した秘術クラス用のローブには、現バージョンではDexボーナス上限があるので、魔法戦士でローブを着る場合もこの利点が得られるとは限らない)。
 前提技能に(NWW2と異なり)d20-SRDデフォルト同様に<芸能>が入っているので、Brdを入れることも考えられ、前提技能の種類や、デュエリスト自体の技能ポイントの多さから、盗賊系との複合も想定でき、こちらは主にアドベンチャーモードで生かせるといえる。


・Arcane Archer

 アーケイン・アーチャーはd20/3.Xe DMGのデフォルトプレステージクラスであるが、NWN2解説でも述べたように、元ルールでは微妙を通り越してパーティーに入れるのが危険が伴うほどの弱クラスとなっていた。NWN1/2ではやや強化されているが、それでも微妙になっていた。
 一方、v0.91.63で追加されたLMAのアーケイン・アーチャーは、d20/3.Xe DMGのデフォルトとは異なり、LMAの呪文系のプレステージクラスのボーナスルールとしてBonus Spellcasting Level能力があり、毎レベル、基本となった秘術クラスの呪文能力が延びるようになっている(ハウスルールにより、d20デフォルト通りにこの能力をオフにすることもできるが、LMA初期状態ではオンになっている)。Pathfinderではアーケイン・アーチャーのクラスlv×3/4lvごとに呪文能力が延びるというd20デフォからの追加能力があったが、LMAでは×1lvとなっておりPfよりもさらに早くなっており強力である。しかし、これで何とかようやくまともに「魔法戦士系」といえる能力になったくらい、ともいえる。一方でヒットダイスはd20デフォルト通り1d8であり、Pfの1d10ではない。
 問題のEnhance Arrowは、PnPの元ルールではアーケイン・アーチャーによる強化と矢が元々持っている魔法のボーナスが累積しないことがこのプレステージの致命的問題であり、NWN1/2では累積するように改変されていたが(なお一方で、Pfのような矢に元素ダメージを付与する能力はd20デフォルト自体に無いので、混同しないよう注意が必要である)LMAでは、矢自体の強化ボーナスのダメージとは累積しないようである(通常の矢を使用しても魔法扱いとなり、ダメージ減少/魔法を貫通することはできる)。一方で、「弓」の方の強化ボーナスとは累積するようになっている(これもハウスルールのオプションでオン/オフにできるが、LMA初期状態ではオンになっている)。そのため高lvでは中々馬鹿にならないボーナスになるが、LMA自体が命中率・ダメージともに全体的にインフレしているので、これだけで上級クラスに相応というほどの強化といえるかは定かではない。
 一方、呪文を矢にこめるInbue Arrowは(NWN1/2では様々な事情によりかなり改変され、用途も限られていたのに対して)PnP通りに再現され、様々な呪文をこめられるようになっている。前述のように(LMAでは)アーケイン・アーチャーのlvによって元の呪文の能力も延びるので、投射できる呪文の種類も多い。
 総じて、元ルールやNWN1/2, Pfとはかなり特性が異なり、秘術系を普通に強化するクラスとして何とか使えるプレステージにはなっているので、(WizやFtrをそのまま伸ばした場合に得られる特技とのトレードオフで)遠隔系なら考慮のしどころである。



・Eldrich Knight

 エルドリッチナイトのd20デフォルトおよびそれに準拠したNWN2の実装についてはNWN2記事の方で述べている。本来、d20/D&D3.Xeデフォルトでは、「呪文(1lv遅れ)とBABが同時に延びる」以外の能力は全くない。前から述べているように、巷でLMAについて最初期から、エルドリッチナイトの実装希望や強さがかなり大仰に喧伝され続けているが、それらはd20デフォルトよりも(ほぼ全クラスが)大幅に強化されたPathfinder(Pf)のクラスと混同された内容のものである。また、5版(BG3など)に同名のファイターのサブクラスが存在し、これもPf同様に混同されて流布されていることがあるが、3.Xe/d20とは内容はほぼ無関係である。
 v0.91.64で追加されたLMAのエルドリッチナイトは、d20のデフォルトから比べるとかなり能力が増え強化されている。しかし、その内容はPf版の方の強化内容とは全く無関係である。基本能力はd20デフォルトの方に準拠であり、ヒットダイスもd20同様の1d6で、Pfの1d10ではない。d20デフォルトから強化された能力としては、スペルソードなどの別の魔法戦士系プレステージクラスに似た「呪文失敗確率低減」の能力と、呪文抵抗力があればわずかだが最大「+2」する能力、ダメージ減少を一定量貫通する能力が追加されている。
 なぜLMAでもd20/3.Xeデフォルトから強化されているかといえば、エルドリッチナイトのデフォルト能力自体が非常に微妙であり、LMAでは(ハウスルールの初期オプション設定では)Wiz/SorがBAB低でなく「中」であるなど、魔法系をそのまま伸ばしてもエルドリッチナイトの能力と差が少ない(下手をすると特技数などでWizをそのまま伸ばした方がましという場合もある。d20デフォルトのエルドリッチナイトにはPfのようなボーナス特技は無い)ので、あえてプレステージクラスを取得する利点を設けたものと思われる。

 LMAでのこのクラスの呪文失敗確率の低減は(Brdのような「軽装鎧」であれば一律失敗しなくなるというものではなく)5%から始まり、最終的な25%まで失敗確率が低減されていく。つまり、クラスlvが上がるに従って、徐々に重い鎧を着られるようになる(なお、スペルソードは最大30%低減である)。むしろ何故d20デフォルトには無かったといういかにも魔法戦士らしい能力だが、しかし、LMAではメイジローブで強力なものが出るため、少なくとも初期は、無理にローブでなく軽装鎧など着るべきかは疑問である。高lvでも、能力値がインフレすることの多いLMAでは、Dexボーナスに制限が少ないローブの方が結局ACが高くなる状況も考えられる。軽めの鎧で多数の能力がついたものがあれば、その選択肢があるとはいえるかもしれない。盾の方を使用する選択肢もある。
 ダメージ減少克服については、ダメージ減少を持つ敵がLMAでは非常に頻繁に登場するため活躍機会そのものは多いと思われるのだが、LMAの敵は数値がどうしようもなくインフレしているので、最大10lvで10点まで貫通ではダメージの底上げ程度で劇的な効果ではない場合もある(なお、Pfではクラス能力ではなく、Ftrが一般に取得できる特技でPenetrating Strikeという同名のものがあるが、高lvを必要とし効果も遥かに高い。LMAでもv0.91.66からd20-SRDデフォルトの減少克服の特技が再現されているが、epic特技である)。
 単純にWiz/SorとFtrのマルチクラスよりも得られる能力はあるが、例によって単にプレステージクラスになっただけでそれらより劇的に強くなるわけではない。魔法戦士については毎度同じことを言っているが、PnPサイトのHFO(専業戦士)を不当に貶める流布や、Pfと混同したエルドリッチナイトの異常な持ち上げを真に受けたり、Wizardryのサムライ狙いだとかいう意味不明な自己言い訳をしながら迂闊に秘術系魔法戦士に手を出すと「とんぬら(サマル)」を量産して終わることになる。



・Elemental Lord

 LMAにv0.91.65から追加されたElemental Lordは、秘術系のプレステージクラスで、1種の元素を選択し、それに対応するエレメンタルコンパニオン、各種の耐性を得ていくようになる。耐性は選んだ元素だけでなく、毒や麻痺、急所攻撃などを含み、術者自身が「エレメンタル生物」に近づいていく表現と思われる。
 完全に一致する元ルールは3.XeのWotCルールや主要なd20には見当たらないが、3.0eのTome and Blood、3.5eのComplete Arcane(HJ邦訳『秘術大全』)記載の「エレメンタル・サヴァーント」と共通する部分が多く、これを改変したものと推測できる。なお、通常D&D用語でのElemental Lordとはクラスではなく、元素界に住むエレメンタルの君主(FR世界ではアカディ、コスースといった元素の神性の場合もある)を指す場合が多い。
 原型と思われるエレメンタル・サヴァーントとLMAのElemental Lordとでは、クラス能力には共通点が多いものの、同じ能力でも多くは修得クラスレベルがずれている。前提能力も知識:次元界(the planes), 知識:神秘学(arcana)は同じだが、次元界が8ランク、神秘学が4ランクと入れ替わっており、それに加えてLMAの方にはdiplomacyが4ランク必要となっている(これらの技能はLMAでは全て、現状ではゲームには影響しないin dev/WIPである)。また、最低でも「キャスターレベル自体が10lv」が必要であり、最低限キャラクターlvが10lvより以降からしか取得できない。前提特技も異なっており、全般的にLMAのElemental Lordの方がかなり厳しい。1種のエレメンタルに特化するというイメージはWizよりSorに近いように感じられるが、必要技能が多い(diplomacyはSor, Wizともクラス外である)ため、Intが低めになるSorから目指すのは厳しい。
 共通部分を除いた差異の部分としては、エレメンタル・サヴァーントが「元素呪文を強化する」というクラスであるのに対して、Elemental Lordはエレメンタルのコンパニオンを取得し、それが強化されていく部分に重点が大きい。コンパニオンは秘術系の使い魔とは別に配置される。Elemental Lord 10lvでエルダーエレメンタル(ヒットダイス24)となるが、エピックで特にそれ以上大きくなったりはしない。キャラクターlvに10lv代が必要なクラスであるにも関わらず、非エピック後半に戦力が増加する利点が集中するといえる。
 また、(前提に召喚クリーチャー強化こそあるものの)このクラス自体には、サモン・エレメンタル呪文で召喚されたエレメンタルに何らかの強化がされる能力はない。LMAではサモン・エレメンタル呪文はかなり強いが(極端なプレイ戦術解説には、全員召喚術者にするのが最強だと強弁するものもある)その呪文の強化を期待していると拍子抜けする。
 術者能力はクラスlvごとに1lvの速度で上昇し(エレメンタル・サヴァーントの方の速度は4/5である)ヒットダイスはd4などと、純術者系である。
 結局のところ、D&D/d20以外のRPGでは頻繁に見られるような「一元素属性を持ち大威力の元素攻撃を行う術者」「元素攻撃をする格闘家や魔法戦士」(近接攻撃耐性が得られても)とは実情はかなり異なり、それらを再現するのは厳しい。というかLMAは呪文種類が少なく元素変換系の特技もないのでそれらの元素呪文に特化というのは中々再現できない。耐性や非エピック後半限定のコンパニオンの利点をどう考えるかである。「ウィザードだけを伸ばすよりは利点がある」といっても、技能など払う代償は少なくない。



・Assassin

 アサシンは3.0e, 3.5eともDMG記載のコア範囲のプレステージクラスで、概要や各AD&Dなどとの差についてはNWN2解説の方に譲る。属性イービルのみの、おおむねローグの上位プレステージで、基本性能はローグとそれほど変わり映えがしないが(よく誤解されているが、BABは「中」、ヒットダイスはd6のままでローグと同じである)一定条件で発動する「Death Attack 致死攻撃」を持つ。
 LMAではv0.91.67で追加されているが、以下はNWN1/2解説やPnPとの比較などを主に述べる。

 AD&D1st当時などからアサシンの強力な攻撃といえば即死の効果であるため、まずはその致死攻撃の再現性から述べるが、LMAでは形式上はPnPのルール通り「3ラウンド観察した相手に対して近接武器でスニークアタック(急所攻撃)すると発動し、セーブに失敗した敵を即死させる」というものになっている。(同じ3.Xe系システムのNWN1/2では3.XeアサシンのDeath Attackは「非戦闘状態で奇襲すると発動し、相手はセーブ失敗で麻痺」というものに変更されていた。PnPでは麻痺か即死を選択できる。)
 ただし、この3ラウンドというのは、PnPでは多分に戦闘突入前の観察を含み、Death Attackはその直後の奇襲による最初の攻撃、といった状況の想定も多いと思われるが、根本的にタクティカルコンバットシミュレータでしかないLMAでは当然、戦闘に入った後からしか使用できず、すなわち戦闘の真っ最中にDeath Attackのコマンドで指定してから、さらに3ラウンド経つ必要がある。
 LMAではスニークアタックをするビルドは、スニークの発動率を上げるには前衛とならざるを得ないことが多く、敵の数が多く乱戦になるLMAでは前線で殴っているラウンドが多いので、指定した敵に3ラウンド後にスニークを載せられる状況になっているかは少々難しい。
 ただし、敵のhpが(PnPはもちろん、NWN1/2に比べてすら)非常に多くなっていることも多いLMAでは、仮に発動すればかなり有効という側面もある。その一方で、デフォルトの設定では「ボスやソロモンスターに即死の類の攻撃が効かない」類の設定になっていることがある(これはオプションでオン、オフが切り替えられる)。

 Death Attack以外の再現性はというと、クラス取得の前提条件はDisguiseが4ランク、Hideが8ランク、Move Silentlyが8ランクと、PnPのd20デフォルトのルール通りになっている(NWN1/2ではDisguiseが省略されていた)。ただし、LMAではこれらの技能は3つともIn Dev/WIPでv0.91.67時点の現状では機能しない技能である。LMAのヘルプ(サイクロペディア)にはPnPでの前提条件のひとつ「アサシンになるために殺害を行う必要」(おそらくギルドや師匠による試験など)も書いてあるが、LMAでは当然、特にその要素の必要(条件)はない。
 特技などの修得スピードもPnPと同様である。NWN1/2では疑呪(発動型特技)として再現されていたアサシン呪文は、PnPルール通り(無論、LMAで実装されている呪文のみだが)スロットから使用できる。毒セーブのボーナスは再現されているが、PnPの「毒の使用」は特技自体がv0.91.67時点ではヘルプで「開発中」になっている。シャドゥダンサーと同様の「影隠れ」もヘルプに名前があるのみで開発中である。
 なお、日本ではD&D/d20の全般が別ゲームであるPathfinderと混同されていることがかなり多いが、Pfのアサシンは、他のクラスほどは爆発的にインフレはしていないものの、d20デフォルトよりも前提条件が緩い、ヒットダイスがd8と大きい、そもそも急所攻撃の対象が遥かに広い、など差異は少なくない。

 アリーナモードでは技能に使い道がなく何にポイントを振っても同じなので、上記のin Devの技能を伸ばしても構わず、プレステージの前提を満たしやすいが、アリーナではローグ系自体の有用性が低いという根本的問題がある。レベルが際限なく延びるアリーナでは、クラスによるBAB差が関係なくなったエピックレベルに突入した後で、状況によっては働くスニークや致死の能力を得る、という用途は考えられる。
 アドベンチャーモードでは他に取得する必要がある技能が多々ある上、前提条件の他、アサシン取得後のレベル毎の技能のポイントも減少するので技能面がローグを伸ばす場合に比べると大きく圧迫される。それと比較して上記アサシンの能力やイメージとやらをどの程度評価できるかによる。









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